日本で最初にビールを飲んだのは、
玉虫左田太夫(たまむし さだたゆう)。

江戸時代後期の仙台藩士です。


ですが、ビールは、もっともっと昔から存在しておりました。


玉虫左田太夫がビールの先駆者として、
その味を知るまでの間、どうやってビールは、
そのご縁をつないできたのでしょうか?


今回は、ビールの起源について、
ご紹介します。

なお、今回もエンタメ目的です。

今晩のあなたのカンパイがおいしくなることを
目的としております。

史実と少し違う点があっても、おおめにみてください。



そして・・・

玉虫左田太夫がはじめてビールを飲んだ時のことは、
こちらで、ご紹介しております。

①日本で最初にビールを口にした人は?

②日本酒しか知らなかった男が初めてビールを語る夜





さて、日本にビールが伝わるまでは、
どんな物語が、いっぱいのビールにはあるのでしょうか?


その起源の扉を開くと・・・




古代メソポタミアの奇跡!ビールは神々への捧げものだった?


紀元前3000年頃、豊かな農業で知られるメソポタミアの地。

そこに暮らしていたシュメール人たちは、ある日、
人生を、あるいは人類の歴史を変える「発見」をしました。

主食である大麦が発酵し、
偶然にも黄金色の泡立つ液体が生まれたのです。

それこそ、我々が愛してやまないビールの原型でした。


しかし当時の彼らにとって、
それはただの「おいしい飲み物」ではありませんでした。


さあ、シュメール人のビール誕生秘話を、
彼らの視点からのぞいてみましょう!



偶然の産物、黄金の「神の飲み物」


シュメールの農民たちは日々の労働に精を出し、
収穫したばかりの大麦を大切に保管していました。

ある日、農民のひとりがふと倉庫に目をやると、
置かれていた大麦がなんだか変わった香りを漂わせていることに気付きました。

どうやらこの大麦、
湿気や時間の影響で発酵してしまったようです。


「あぁ、なんてこった!大事な大麦が台無しじゃ!」

農民は嘆きましたが、
もったいない精神が勝ってしまい、

「どうせなら味見してみるか」
と勇気を出して口に含んでみたのです。


すると、口の中に広がるほんのりとした甘味と、
爽やかな喉越しに、彼は思わず目を見張りました。


「こ、これは…意外とうまい!」

こうして、彼は人生初の「ビール」に出会ったのです。

これが、古代メソポタミアの奇跡の始まりでした。



神々に捧げる儀式の準備


この「発見」がシュメール人の間で広がるのには
そう時間はかかりませんでした。

大麦から生まれた不思議な飲み物を、
人々は「神々からの贈り物」と考え始め、
やがてその液体を神に捧げるための神聖な儀式を行うことに決めたのです。


「この黄金の飲み物はただの発酵液ではない。
 きっと神の御心が込められておるに違いない…。」

神官たちは儀式の準備に大忙しです。

神殿にはシュメール人たちが集まり、
かめいっぱいに醸されたばかりのビールを抱え込みます。

祭壇の周りには、花や果物が飾られ、神聖な雰囲気が漂います。

人々は一様に真剣な表情で、神のご加護を得ようと祈り始めました。



いざ、神々へ乾杯!


ついに儀式のクライマックス。

神官が神殿の中央に立ち、
満杯のかめから一杯のビールを柄杓で汲み上げ、
空高く掲げます。

人々の視線はその黄金の液体に注がれ、広場には静寂が漂います。


「ニンカシよ、ビールの女神ニンカシよ!あなたにこの液体を捧げます!」


「ニンカシ、カンパーイ!」とシュメールの民も同時に叫び、
神官に続いて各々のかめからビールをすくい上げて飲み始めます。

もちろん、神々への捧げものと言いつつ、
自分たちもしっかり味わっているのです。

ビールの酔いが回るにつれ、厳粛な神殿の空気が次第に和らぎ、
皆の顔にも笑みが浮かびます。


「あぁ、神々もきっとこの味を楽しんでおられるに違いない。」



「神の飲み物」から「神々の祝宴」へ


そのうち、誰からともなく、歌を口ずさむ声が聞こえ始めます。

ビールの神ニンカシを称える歌が場を賑わし、
祭りはまさに宴と化していきます。

もともとは神に捧げるための儀式でしたが、
いつの間にか、シュメールの人々自身が「ビールの祝宴」を楽しむ会に早変わりです。



「ビールよ、われらに勇気と安らぎを与えたまえ!」

次第に皆がビールの魅力に取り憑かれ、
彼らにとってビールはなくてはならない「神々の贈り物」となっていきました。


かくして、ビールはただの飲み物以上の存在として、
シュメール人たちの暮らしの一部となり、
毎年、神殿ではビールを捧げる祭りが恒例行事となっていきます。



そして現代へ


こうしてシュメール人が「神々の飲み物」として愛したビールは、
やがて時を超え、世界各地に広まっていきました。

現代でもビールは、人々の心をつなげ、
リラックスさせる魔法の飲み物として愛されています。

今日、私たちがビールを飲むときには、
どこかシュメール人の魂が宿っているかもしれませんね。


それでは、私たちも心の中でシュメールの神々に「カンパイ!」と言いながら、
今夜のビールを楽しみましょう!



今晩のあなたのカンパイが、
もっとおいしくなるとうれしいです。



最後にご案内をさせてください。

シュメール人の魂は、
今の時代、いろいろなビールの銘柄となって
伝わってきました。

あなたのお口に合う一杯は、
どんなビールですか?


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